勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
本当は食事までゆっくり過ごしたかったらしい佐和さん。
だけど私達はホテルの中庭にいる。
「部屋にいたら抑えられない。」
そんな風に言って連れ出されたけれど、私にはいまいち意味がわからなくて、だけど聞いてはいけないということだけはわかるから頷いて何も聞かずに佐和さんに着いて部屋を出た。
中庭は一面が芝生の緑に覆われていて、シンプルだけど癒してくれる空間だった。
「素敵なところですね。すごく落ち着きます。」
2人で並んでベンチに腰掛けて佐和さんに話しかけると、
「俺もここが一番好きなんだ。何もない空間で芝生の緑だけの場所だけど、何もないから癒されるんだ。」
私が思ったことと同じことを口にする佐和さん。
なんだか同じ気持ちなんだと思うとちょっぴり嬉しかった。
「今日は急な予定の変更や妙な心配させてしまって疲れてるだろう。
だから、食事までは静かに過ごして欲しかったんだ。」
「はい、ここにいるとすごく穏やかな気持ちになれます。」
「よかった。」
それからは佐和さんがポツリポツリとお父さんとお母さんのことを話してくれた。
「小さい頃、ここは古い旅館だったんだ。老舗旅館とは言えないくらい中途半端な観光旅館で、経営するのが大変だったんだ。
元々は祖父のものだったのを父さんが継ぐことになったんだけど経営不振で火の車だったらしい。
父さんの本職は会計士なんだ。今も小さな事務所で会計の仕事をしている。
旅館というのは女将が表に出て仕事をするだろう?
だからホテルに改装してからも母さんがオーナーとしてホテルを経営している。
だけど会計士の父さんと一緒に経営してきたからやってこれたんだと思うんだ。
経営不振で大変だった旅館をリゾートホテルにして色々な展開をかけて軌道に乗るまでは大変だったらしいんだ。」
だけど私達はホテルの中庭にいる。
「部屋にいたら抑えられない。」
そんな風に言って連れ出されたけれど、私にはいまいち意味がわからなくて、だけど聞いてはいけないということだけはわかるから頷いて何も聞かずに佐和さんに着いて部屋を出た。
中庭は一面が芝生の緑に覆われていて、シンプルだけど癒してくれる空間だった。
「素敵なところですね。すごく落ち着きます。」
2人で並んでベンチに腰掛けて佐和さんに話しかけると、
「俺もここが一番好きなんだ。何もない空間で芝生の緑だけの場所だけど、何もないから癒されるんだ。」
私が思ったことと同じことを口にする佐和さん。
なんだか同じ気持ちなんだと思うとちょっぴり嬉しかった。
「今日は急な予定の変更や妙な心配させてしまって疲れてるだろう。
だから、食事までは静かに過ごして欲しかったんだ。」
「はい、ここにいるとすごく穏やかな気持ちになれます。」
「よかった。」
それからは佐和さんがポツリポツリとお父さんとお母さんのことを話してくれた。
「小さい頃、ここは古い旅館だったんだ。老舗旅館とは言えないくらい中途半端な観光旅館で、経営するのが大変だったんだ。
元々は祖父のものだったのを父さんが継ぐことになったんだけど経営不振で火の車だったらしい。
父さんの本職は会計士なんだ。今も小さな事務所で会計の仕事をしている。
旅館というのは女将が表に出て仕事をするだろう?
だからホテルに改装してからも母さんがオーナーとしてホテルを経営している。
だけど会計士の父さんと一緒に経営してきたからやってこれたんだと思うんだ。
経営不振で大変だった旅館をリゾートホテルにして色々な展開をかけて軌道に乗るまでは大変だったらしいんだ。」