勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
とっても素敵な話で聞き入っていると、
「けど、見えないだろ?父さんが会計士で事実上はホテルのオーナーなんて...」
「いえ、そんな...」
実際あんなに明るいお父さんが会計士だなんて言われてもちょっとイメージと違うとは思ったけど、そんな失礼なこと言えるわけもなく曖昧に否定すると、
「無理しなくてもいいよ、あんな騒がしい人を会計士だと言われても信じられないのは当たり前だよ。」
「そんなこと...」
ちょっとは思っちゃったけど...
「食事の時にもっと嘘だって思うかもしれない」
「...へ??」
「きっと父さんかなりハイテンションだと思うから。」
「はい...」
「怖い?」
「いえ、怖くは..」
ないと言えば嘘になる。
「多分嶋田がいるから大丈夫だと思うけど、紫衣はその...嶋田と父さんが..その...なるべく父さんたちが話してる所には...」
「はい、佐和さんが側にいてくれるんですよね?」
「あぁ、」
「だったら大丈夫です。
それに、私も..その..男女のは..よくわからないと思うけど違うお話はしてみたいです。
さっきはあんまりお話しできなかったし..。」
「っていうか父さんとより母さんと話した方がいいって!父さんのテンションにつき合うと紫衣が疲れるよ」
「大丈夫です。今度こそちゃんと挨拶をして..佐和さんのご両親と私も仲良くなりたいです」
「ありがとう、紫衣」