勝利の女神になりたいのッ!~第2部~


部屋に残されたのは私と椿さん、それに桔梗さん。


重家は菊さんが連れて行ってしまった。


重家を連れていかれたのは少々不服だけれど、部屋が静かになり追い立てられなくなって正直ホッとした。


「本当にお人好しというかなんというか...」


ホッと息を吐き出す私に掛けられる桔梗さんの声。


「あのまま着せ替え人形になるおつもりだったのですか?」


椿さんも呆れたように私に声を掛ける。


「重家様まで巻き込んで、どうしようもない奴だな」


とどめは最後に部屋に入ってきた紅葉さん。


3人とも容赦ないよ...。



「だって...」


かなり強引だったんだよ?

もうそりゃぁ有無を言わせぬって感じだったんだから!!


言い訳は心の中でだけ呟いて、


「それでも、毅然としていれば回避できたはずなんですがね」


心の声もバレバレらしい...


椿さんに更に追いつめられるようなお言葉を頂いた私。


あーぁ...


まだ朝なのに、今からこんなに疲れていたら宴どころじゃないじゃない!!



「だからこそ毅然と...「もうわかったから!!」


言いたいことはわかっていると桔梗さんの言葉を遮るとニヤリと笑って私に視線を向けられた。


危険だと私の心が警笛を鳴らしている!


あの笑いは危険だ。


何か企んでるに違いない。


しかも3人揃ってるんだし、朱里さんもいない。


危険だよ!!







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