勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
言葉だけを聞くと三成だと思うでしょう?
だけど私に遠慮なく接する人は三成以外にたくさんいるわけで...
皆の前ではさすがに私への言葉づかいも気をつけてはいるけれど、誰もいないときは私が望むとおりに遠慮ない言葉で接してくれる紅葉さんの登場。
また何か特訓なのかしら?
もう何を言われても断ってやるんだから!!
そう思いながら、
「どうぞ」
声を掛けたと同時に開かれた襖。
そして現れたのは紅葉さんを先頭に桔梗さんと椿さん。
「わぁー、とっても綺麗!」
そう、彼ら3人は私付きの侍女に変身して現れた。
「当然!」
「まぁ、こんなものです」
「紫衣様の邪魔にならないようにいつもより地味にしてみました」
順に紅葉さん、桔梗さん、椿さんの言葉。
ちょっぴりムカつく...。
でも言い返せない。
本当に華やかで美しい。
男だなんて誰も思わないんじゃないの?
「宴までの間、ゆるりと過ごしましょう」
そう言って差し出されたのは花饅頭。
私はいつも子供のように何かを頑張った時はご褒美として花饅頭を差し出されているよね?
けど、美味しいから良しとしよう!