勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
「許せないのは俺の方だ。」
泣きじゃくる私を抱きしめるのは、とても不機嫌なオーラを体中から放出している三成で、
「紫衣は俺が浮気をすると思っているのか?」
心外だとばかりに私を攻め立てる。
「あれ?」
「お茶をどうぞと言われて鼻の下を伸ばしたことなど一度もない。」
「え?」
「耳元で囁き合うなどということもしたことがない。」
「う…。」
「城は仕事をする場所だ。」
「はい…。」
想像だけじゃなくて私は声に出してたって気付いたときには遅く、恐ろしく冷静に訂正されて私は小さくなるしかなかった。