勝利の女神になりたいのッ!~第2部~


「で?何を話したんだ?」


紅葉さんの登場の後、椿さんも部屋にきて、3人に私という普段のメンバーが揃った。


「だから、桔梗さんに話した通りだよ」


怒られるのだから、何度も同じ事を言いたくないとちょっぴり意地悪の返答を返すと。


「紫衣様、それだけではないはずです」


桔梗さんが口を開いた。


「どういうこと?」


「そのままですが...」


質問をしても明確な答えは返ってこない。


だからイライラしながらも懸命に考えた。


清正との会話は緊張のしっぱなしで、正直なところ最後に交わした会話以外は印象に残っていない。


二人が今の時点では憎み合っていないということがわかって、すごく満足したしホッとしたんだ。


それ以外に何か重要な話なんてしたっけ?


「本当にそれだけしか...」


口にしかけて思い出したのは秀吉のこと。


確か三成が呑んで潰れてしまったのは秀吉の思惑。


その失態を三成の弱味にするとかどうとか...


「桔梗さん!!私は今まで何度もお城に招待されていたって本当なの?」


目の前に座る桔梗さんの肩を掴んで揺さぶりながら口を開くと普段から大きな目をしている桔梗さんは驚いた様子で更にその目を大きく見開いた。


「そのようなことは...」


なのに彼の口から出てくる言葉は何故か戸惑ったような口調で


なんだか怪しさを感じる。


視線も逸らされてるし...


本当のことだと確信しちゃったよ。











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