勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
「本当のことを教えてくれなきゃ私も何も話さないんだからね!」
ちょっぴり胸を張ってきつく言い放つと
「やっぱり話してたんじゃねぇか!」
戸惑う桔梗さんの後ろから私よりも更に偉そうな態度の紅葉さんが間髪入れずに話をしてくる。
強敵がいたのをすっかり忘れていたよ...。
「思い出したのよ!!」
だから私は慌てて口を開いた。
本当のことだもん。
別に隠していたわけじゃないんだしね。
「で?何を話したんだ?」
桔梗さんを退けて私の前にどっかりと腰を下ろした紅葉さんが詰め寄るように話しかけてくる。
「そっちが先に答えなきゃ言わないって言ったでしょ!」
無謀だとわかっているけど譲れない。
先に話を聞かせてもらわなきゃ何も話してなんかやるもんですか!
「あぁ、そんな話もあった。」
意外にもあっさりと答えてくれる紅葉さんにちょぴり拍子抜けしながらも彼の言葉に耳をすますのに
「それだけ?」
「それだけだけど」
「もっと詳しく教えてくれないの?」
「なぜ?」
「知りたいから」
「なにを?」
「だからお城に招待されてたこと」
「招待されてたってこと以外に何を知りたいんだ?」
堂々巡りで話の内容が全く聞けない状態だった。