勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
「紫衣、逞しい想像力は尊敬に値する…が!」
「ごめんなさい!」
自分の失態が恥ずかしいのと三成を怒らせてしまったんじゃないかという恐怖で私はガバッと床に手をついて頭を下げながら謝った。
「―…ぷ。」
だけど聞こえてきたのは三成の楽しそうな笑い声。
「紫衣といると飽きないな。」
さっきまでの黒々としたオーラがなくなり、肩を揺らしながら笑っている。
「?」
「嫉妬したのだな。」
妖艶に微笑む三成。
綺麗に整った顔は私のすぐ近くまで寄せられ、情熱的な光を放つ瞳に見つめられた。
やっぱりかっこいいと再確認させられてしまう。
それに嫉妬って…
確かにわかりやすすぎる言動の数々に言われても仕方ないけど恥ずかしい。
穴があったらじゃなくて、穴を掘ってでも入ってしまいたい。
というか、もういっそのことその手で埋めて下さいってお願いしたい気分だった。