勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
「観念して白状したらどうだ?」
俯いて何も言えない私の耳元で囁かれる三成の楽しそうな声。
「嫉妬しました。
いつもしてます!
素敵なあなたを放っておくわけがないっていつもいつも気が気ではありません!」
半ばヤケクソで言葉を吐き出すと、
三成はククッと喉を鳴らすように笑って私の額にキスを落とした。
本当に埋めて下さい。
恥ずかしすぎて顔中が熱いよ。
「それならば俺も同じだ。」
「?」
「紫衣と離れている間気が気でない。
俺の留守の間に攫われてしまうのではないかといつも心配している。」
「嘘ッ!」
嬉しい三成の意外な言葉に私は天にも上る程有頂天になり、彼の胸に飛び込んだ。
「嘘ではない。
現に秀吉様にも紫衣を城に連れてこいと言われているのだ。
それに…。
清正や正則まで、屋敷に招けとうるさくて仕方ない。
そなたは人気者なのだ。」
顔を歪めて苦々しそうに言葉を吐き出す三成。
「あなたも嫉妬して下さるの?」
「いつもしている。」
これ以上望んだら罰が当たるよって思うほどの幸せを噛み締めた。