勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
「俺を見ろ」
そう言ってから唇を重ねる三成。
触れるだけのキスをしてから三成は私をあっさりと解放してくれた。
「まずは書状を読んでから朝餉を共に、紫衣も準備をして部屋を出てこい」
そう言って着物に袖を通す三成を手伝おうと布団から飛び出すと
「その格好で手伝ってくれるのは嬉しいがもう一度襲いたくなるぞ」
ニヤリと笑って言う三成にハッとして自分の姿を確認すると生まれたまま何もまとってない姿で...
「ひゃっ!」
布団の中に逆戻り。
そんな私をクスクスと声を立てて笑いながら素早く着物を着た三成は私の額に唇を寄せて
「早く着替えを済ませてしまわねば俺が部屋から出たら朱里がこの部屋に来るぞ」
そんな風に意地悪に言い残して部屋を出て行った。
三成が言ったことは本当のことで、二人で部屋にいるときは気を使ってか滅多な事じゃ人が近づいたりしない。
だけど三成が部屋を出るとすぐに朱里さんは部屋を訪ねてくる。
それは私の着替えの手伝いとか身なりを整えるためなんだけど、裸でいるところを見られるのは恥ずかしすぎる。
だから慌てて普段着慣れている小袖に袖を通して髪を整えた。
調度髪を梳き終わった頃に襖の外から朱里さんの声が聞こえて待たせることなく部屋に招き入れることが出来た。
間に合った。
それだけで一日分の力を使ってしまったように疲れた。
昨夜も...その...とても激しかったし....。
腰がちょっぴり痛いのはきっと昨夜の...
「おや?体調でも悪いのですか?顔が赤いですよ。」
昨夜のことを思い出して頬を染める私に容赦ない突っ込みをくれる朱里さん。
「熱なんかないよ」
首をぶんぶんとふって答えるけど、きっと何を考えていたのか朱里さんにはバレバレなのかもしれない。
ニヤリと笑って
「昨夜は楽しい夜になったようですね」
そんな言葉を掛けられて私の顔は沸騰しまくった。