勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
「誤解させちゃってごめんなさい」
驚いたままの佐和さんにぺこりと頭を下げて謝った。
「それもいいんだ。誤解っていうのもわからないけど、芽衣ちゃんが悪いってどういうこと?」
「悪いのは芽衣ちゃんです」
困惑する佐和さんにうまく話が出来ない。
芽衣ちゃんが悪いって思うことにしたら、それしか言葉が浮かんでこなかった。
だけど佐和さんは混乱したままで私の方に手を置いてぴったりとくっついたままの私をそっと引き離す。
そして向かい合うと顔を近づけるように少し屈んで私に対峙した。
「ゆっくり話をしようか」
大人な佐和さんの余裕。
いつも混乱する私を優しく諭してくれる佐和さん。
さっきまで困惑しながら驚いていたのがウソのような落ち着いた対応。
こくりとうなずく私の手を引いてソファーに移動した佐和さんは、そっと私の肩を叩いて座らせてくれる。
「順番に話してくれる?」
私の横に座った佐和さんに優しく話をされて、
「話すよりも見てもらったら一目瞭然です」
意を決してソファーから立ちあがり、佐和さんの前で浴衣を脱いだ。
恥ずかしいって思うからおかしくなっちゃった私だって悪い。
芽衣ちゃんのせいにしたけど私だって悪いんだから隠しちゃいけないって思った。
「え??」
浴衣を脱ぎすてた私を見て固まる佐和さん。
大きく開かれた目の中にあられもない姿の私が映っている。