勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
ああ…
佐和さんは本当に私の心をいつも軽くしてくれる。
幸せになってはいけないなんて考えなくていいの?
「三成ともう一人の紫衣もよろしくやってるんだろ?」
わざと乱暴な言葉でおどけてみせる佐和さん。
「そう…ですか?」
それでも、そんな風に軽く考えてもいいのかなって戸惑う気持ちが拭い去れない。
「それとも、やっぱり三成が良かったのか?」
「そんなことない!」
佐和さんの言葉に間髪入れずに言葉を返す私に佐和さんはくつくつと笑い声を上げた。
「だったらこの話はもう終わりだ。紫衣は俺が幸せにする。」
俺じゃないとダメだと思うくらいこれから紫衣を溺れさせてやるって言葉とともに佐和さんの唇は私の心ごと奪い去るような熱い口づけを落とす。
「ん…はぁ…」
唇が放されてから空気を貪るように胸に取り込む私の頭の中は佐和さんでいっぱいで、
「もうとっくに溺れています」
佐和さんの胸に頬を寄せながら小さく呟いた。