勝利の女神になりたいのッ!~第2部~


ぎゅうぎゅうと私を抱きしめる佐和さん。


からかいすぎたって?


もしかして…


無理だなんて自意識過剰な言葉に恥ずかしさが込み上げてくる。


佐和さんにそんなつもりはなかったのに私が勘違いしたの?


期待してるって思われちゃったら恥ずかしすぎる。


それよりも淫らな女だと思われちゃったらどうしよう…


頭の中は忙しく色んな感情が駆け巡る。


そんな私をじっと見つめる佐和さん。


「赤くなったり青くなったり、紫衣はいったい何を考えてる?」


くすくすと笑いながら落ちてくる佐和さんの声。

もう穴があったら入りたい。



恥ずかしさから首を振ることしか出来ない私に


「期待した?」


追い討ちをかける佐和さんの言葉。


「そんなこと…」


ありませんって続く言葉は佐和さんの唇に遮られて。


「男としては、その期待には是非こたえたいな」


そう言って佐和さんは私の首筋に唇を寄せる。


ダメダメ!


そうだっ!


嶋田さんと芽衣ちゃんは?



今からだって追いかけたら何とかなるかも知れないのに!


ダメだよ!






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