勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
「このところまた食が細くなったとゆき様が心配しております。」
「ちゃんと食べてるよ?」
「眠りも浅いと聞きました。」
「ちゃんと寝てるよ?」
椿さんの言葉に私はずっと惚けたままで応えていると、とても真面目な、それでいて少し不機嫌な表情で正面から私を見据えた。
「紫衣様、私は真剣に話しているのですよ。」
「わかってる。
だけど、薬は…。」
「飲んで頂きます。」
重家のお世話で食べることは忘れがちなことは反省しなきゃいけないってわかってる。
夜も重家が気になって眠れないことがあるし…。
椿さんの言ってることは全部間違ってない。
だけど、
「赤ちゃんのお世話をしているお母さんってみんな食べれないし眠れないんじゃないの?」
精一杯抵抗してみた。