勝利の女神になりたいのッ!~第2部~


初めての授乳を終えて眠った赤ちゃんをずっと抱いていた。


不思議とおっぱいを吸われる時に痛んだお腹の痛みもおさまって、可愛い我が子を腕の中に抱いて幸せを噛みしめる。


「紫衣、最初からそんなに根をつめたら体がもたないよ。」


それに独り占めはいけないねってゆきさんが赤ちゃんに手を伸ばす。


放れがたいなって思いながら、赤ちゃんの小さな唇にそっとキスをしてゆきさんの腕に預けた。


「おやまあ、紫衣は赤ちゃんに夢中だね。」


からかうように話すゆきさんに私は胸を張って言葉を掛けた。


「赤ちゃんのファーストキスはママの特権ですから。」


「なんだかよくわからないけど、ゆっくり体を休めるんだよ。」


私の話をサラリと流して赤ちゃんを腕に抱いて優しい視線を向ける。


そんなゆきさんを見て、ゆきさんも十分赤ちゃんに夢中だよって言葉は心の中でだけ呟いた。







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