勝利の女神になりたいのッ!~第2部~
目を見開く三成。
母親が母親失格なんて口にして驚かないわけはないよね?
「さっき重家をとても愛おしそうに見つめるあなたを見て、嫉妬したんです。
重家に嫉妬するなんて私どうかしています。
恥ずかしさと自分の醜さをあなたに知られたくなくて正直に言えなかったの。」
私の両肩に手を置いて顔を近付ける三成。
彼が何を思ったのかを考えると怖くて顔を背けたくなった。
だけど、私に真っ直ぐ向けられる彼の瞳から目を逸らすことは出来なかった。
何も言わずにただ私を見つめる三成。
静かな時が流れていく。
やっぱり呆れちゃった?
それとも怒りで言葉も出ないのかな?
「ふ…ふびっ…びぇーん!」
静寂を破ったのは重家の泣き声で、
「重家!」
お腹が空いたのだろうか、さっきまですやすやと眠っていた重家が両手をギュッと握りしめて大きな声で泣き出した。
私は三成から離れ重家の側に座って布団から抱き上げた。
おむつもぐっしょりと濡れている。
早く換えてあげなきゃお尻が被れては大変だ。
「お尻を綺麗にしましょうね。
それに重家もお腹が空いたのですか?」