お姫様の憂鬱†王子様の愛情
「はぁぁあ~…。お綺麗ですぅ、ユアリス様。」
侍女達が感嘆の声をあげる中、わたしは鏡に向き合っていた。
何か、いつものわたしと雰囲気が違う。
お化粧のせい?
ドレスのせい?
鏡の中の自分は、大人の女性って感じで凄く綺麗だった。
……自分で言うのも何だけど。
コンコン
「ユアリス。用意でき…た……」
ノックの音がして、振り返ると同時に入ってきたライト。
その瞳が、わたしを捕えた瞬間…大きく見開かれるのが分かった。