好きじゃない。ワケでもない。
「じゃぁはっきり言うけど貴方には何の興味もないから、知りたいとも思わない。だから、ごめんなさい」
頭を下げる。小泉拓が動きを停止した。
じゃっ、と踵を返しスーパーへと急ぐ。
一玉158円は逃せまい。
後ろで佐内君とか長崎君とかの笑い声が聞こえる。
よかったね、罰ゲームは達成したじゃない。
ちょっとしてやったりな気分になる。
あたしが昨日聞いていたって知ったらどんな顔するのかな。
うん。
今日はロールキャベツにしよう。