好きじゃない。ワケでもない。



ギリギリで手に入れた158円キャベツは美味しいロールキャベツになった。

宿題のプリントもきちんとやったし、今日も可もなく不可もなくな生活が始まるはずだった。

なのに、

なんだ、

これ。


「おはよう、留衣。」

「…オハヨウゴザイマス。」

普通のちょっとクールなだけの女子高生だから動揺くらいはさせて欲しい。


「ソコ、アナタノ席、デシタッケ?」

「ん?変えてもらったんだ」


あたしの前の席にはなぜか無駄にキラキラしたヤツ…小泉拓が座っていてあたしの机に肘をついている。


「あ、そう」


なんか、疲れる。

席に座るがニコニコした小泉拓が目の前にいるのは流石に、キツイ。


「あの、なにか?」

「付き合ってよ」

わぁ、コイツ、本気でアホだ。


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