好きじゃない。ワケでもない。
そうゆうなって
それからはもう、ひどかった。
休み時間はもちろんお昼もずーっとずーっと
「留衣、好きだ」
「俺と付き合ってよ」
こればっか。
何を意地になってるんだかわからないが、そろそろ厳しい。
何がって、
女子の視線が。
小泉拓はモテる。
高い身長に甘いベビーフェイス。何かとおしゃれ(らしい)し。話もおもしろい(らしい)。スポーツはできる(らしい)。スポーツ、は。
「なぁ留衣、デートしよ?」
頭は相当すっからかんなようだ。
冷めた目で見るが最初は怯んでたくせに1日でなれたのかニコニコしてる。
ちっ。
「いかない、です」
あぁ、女子の殺気が…
そりゃぁ気に入らないですよねぇ。
はぁ…
あたしの日常を返して。