雪情
【車酔いー9】


やはり田崎は
あの村から出れなく
なっていたようである。






一方山本の方は、
安堵の表情に
変わってゆく。






(危ない、
吐くところだった。

助かった………)







一歩手間で
車が停まったことは、
彼にとっては危機一髪。






田崎が村から出る前に
山本が口から何か出る
とこだった。






「これから
どうしましょうか?」





「う~んそうだな………
他に道があれば
いいのだが………」





そう言うものの、
山道はもうゴメンだ。






すると、
雪崩のある方向から
一人の男がこちらに
歩いてくる。






そして、
内藤達の乗っている
車の窓を、
コンコンと叩いた。





内藤は窓を開けると
その男は話しかけてきた






「ここから先は
通行止めだよ」






反射板を着けている男は
そう言った。






どうやら
交通整理の人らしい。





まだ若々しさが
残っているとこを見ると
30歳~40歳程
だろうか?







交通整備をしているなら

もしかしたら
この辺りの道のことは
詳しいのかも…






村までの道を聞けば
教えてくれるかも
しれない
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