雪情
第14章 白い「闇」
【唐辛子団子ー1】
この張り詰めた空気…
…そして緊張。
小川は
中腰の姿勢で座り、
森に向かい
銃を構えていた。
ここは
カモシカの死体のあった
林道の手前である。
辺りは
吹雪いているのにも
関わらず、
嫌に静かな感じであった。
そんな中
小川は一心に
森を見つめていた。
すると銃に指をかけ……
ドン!!!
小川は森に向かい
銃を一発撃った。
そして、
ゆっくり立ち上がり
大きく息を吸い込んだ。
「おい!!!
聞こえるか雪男!!
俺はここに
一人で来ている!!
出てきやがれ!!」
その大声は、
森全体に
響き渡るようなくらい
でかく響いた。
実は
小川は自分の場所を
知らせるために、
わざと銃を
撃ったのであった。
しかし当然
どこからも返事が
なければ、
変わった様子もない。
「さっきのカモシカも
ここで殺されたんだ。
きっと
この森付近に
潜んでるはずだ。
待っていやがれ、
必ず見つけてやる!」
と林道へと
入って行った。
こう見ても分かるように
川上を失った気持ちは
かなりのものである。
もうすでに、
小川には
雪男に対する恐怖心は
なくなっていた。
それは、
あまりにも大きな怒りが
小川から
「恐怖」という文字を
消し去っているのだ。
ふと道を見ると、
先ほどと変わらず
カモシカの死骸が
見えてきた。
先程
白井はこのカモシカが
消えていたら
怖いなと言っていたが、
今の小川にとっては
消えていた方が都合は良い。
雪男を見つけられるなら
恐怖さえも
関係なかった。
と、ここで
再び大声を出す。
「出てきやがれー!!」
しかし、
反応は皆無である
この張り詰めた空気…
…そして緊張。
小川は
中腰の姿勢で座り、
森に向かい
銃を構えていた。
ここは
カモシカの死体のあった
林道の手前である。
辺りは
吹雪いているのにも
関わらず、
嫌に静かな感じであった。
そんな中
小川は一心に
森を見つめていた。
すると銃に指をかけ……
ドン!!!
小川は森に向かい
銃を一発撃った。
そして、
ゆっくり立ち上がり
大きく息を吸い込んだ。
「おい!!!
聞こえるか雪男!!
俺はここに
一人で来ている!!
出てきやがれ!!」
その大声は、
森全体に
響き渡るようなくらい
でかく響いた。
実は
小川は自分の場所を
知らせるために、
わざと銃を
撃ったのであった。
しかし当然
どこからも返事が
なければ、
変わった様子もない。
「さっきのカモシカも
ここで殺されたんだ。
きっと
この森付近に
潜んでるはずだ。
待っていやがれ、
必ず見つけてやる!」
と林道へと
入って行った。
こう見ても分かるように
川上を失った気持ちは
かなりのものである。
もうすでに、
小川には
雪男に対する恐怖心は
なくなっていた。
それは、
あまりにも大きな怒りが
小川から
「恐怖」という文字を
消し去っているのだ。
ふと道を見ると、
先ほどと変わらず
カモシカの死骸が
見えてきた。
先程
白井はこのカモシカが
消えていたら
怖いなと言っていたが、
今の小川にとっては
消えていた方が都合は良い。
雪男を見つけられるなら
恐怖さえも
関係なかった。
と、ここで
再び大声を出す。
「出てきやがれー!!」
しかし、
反応は皆無である