雪情

【推理の末にー５】


ダダダダダダダ！！






田崎は急いで
二階に上がった。







「お、おい！？」






様子の変貌した田崎に、
白井は戸惑いをした。






田崎は
どうしたのであろう？






ワケも分からず、
白井も二階に上がった。







すると、
手前の部屋のドアが
開いていた。



小川が死んでいる
部屋である。






「お～～……い」






白井はドキドキしながらも
部屋を覗いた。







見ると、
部屋の窓側に
田崎は立っていた。





田崎が見ているのは
窓の淵であった。







「な、何しているんだよ

一体どうしたんだ？」






その言葉に
田崎は急に振り向き、

白井に
ズカズカと迫るよう
近付いた。







この
わけも分からない行動に

妙に迫力を感じた白井は
田崎に恐怖を感じた。







「ど、どうしたん
ですか…？」







白井は
つい丁寧語で
返してしまった。







すると田崎は呟いた。






「……いない…」







「は…？」







何を言っているのか
聞こえなく、
白井は言葉を返した。






すると
田崎は大きく
目を見開いて言った。






「やはり
洞窟で見たものは
間違いない！！」







「わ…！」







急な大声で
白井はビクッとした。






洞窟？







確かあの洞窟には
何もいなかったし、

何かを見つかりも
しなかった。







田崎の言葉に、

ますます意味が
分からない白井であった