雪情
【推理の末にー17】


「何故…
俺の事を知っている…!」






「あなたは
テレビに出るほど
有名な犯人では
ありませんが、

名も渡っていない
ワケでもありません。

他の
バカなメンバーは
知らなかったでしょうが
私には分かりましたよ」






猟師メンバーの中で、
唯一大久保だけが
白井という人物を
知っていたのだ。







そして、
この山に来た
いきさつも

大久保には
見透かされていた。






「私は
これで刑事さん、
貴方を殺すだけで
全て完了です。

あとは
白井康司のせいにすれば
私は助かります」







「なんだと!?

俺はお前が
やったって言うぞ!!」






「ふふ、どうぞご自由に

あなたが
いくら弁解しようと
殺人をした
身ですからね…」







大久保の計画は
完璧であった。







どんなに人を殺しても、
指名手配の
殺人犯である
白井さえいれば、

罪を擦り付けることが
できるからである。






「く………!!」







「ハハハ!
楽しかったですよ
このゲームは。

少々お喋りが
過ぎましたので、

そろそろ貴方には
死んで
いただきましょうか」






と銃口を
田崎に狙いつけた。






「では、さよならです」







大久保は銃に指をかけた



田崎はここまでか!
っと思ったその時…






「…なんのマネです?」







なんと、
田崎の前に
白井が腕を広げて
立ちふさがった。







白井は
小刻みに震えていた。






「白井よ…お前…」






この展開には
田崎も驚いた
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