雪情
【誘惑ー5】
二階の部屋に入ると
床は畳ではないので
冷たいが、
カーペットがあるとこは
とても暖かく、
すぐ寝入ってしまい
そうだ。
「お守りよろしくね、
刑事さん白井さん」
と川上は
ペコリとお辞儀をする。
「安心するといいよ、
大船に乗った気で
いなさい。
ところで小川さんは
随分反対していたが
いいのかね?」
「いいのよ、
ただの心配性みたい
なんですから」
川上は涼しげな顔で
ニッコリ言った。
そんな会話の中、
白井はいつの間にか
横になっている。
「じゃあ、
そろそろ寝ましょうか」
そう言うと
川上は電気を消し、
白井の隣に行くと
並んで横になった。
続いて田崎も横になった
だが、
横になるといっても
田崎の場合は
寝るフリで、
白井を見張らなくては
ならない。
張り込みなどで
よく丸一日
起きつづけたことは
あるが、
今の状況は
横になりながら
見張るという
過酷なものである。
田崎の疲れが限界な上、
カーペットの暖かさが
睡魔を呼ぶ。
とても苦しい状況である
(まったく
横になりながら
眠いのに寝られない
というのは、
辛いものだね…)
と田崎は思った。
とにかく
こうしていれば
体だけは休める。
気力だけで
田崎は寝ないように
心がけることにした。
しかし、
しばらくしてから
ゴソゴソと
物音がし始めた。
(白井の方からは
音がしない、
ってことは……)
と思ったら、
話し声が聞こえた。
「白井さん、起きてる?」
小声であるが、
なんとかその声は
聞き取れた。
間違いない、
川上の声である。
すると
白井は横になりながら、
川上の方に向きを変えて
答えた。
「起きているが………
なんだ?」
二階の部屋に入ると
床は畳ではないので
冷たいが、
カーペットがあるとこは
とても暖かく、
すぐ寝入ってしまい
そうだ。
「お守りよろしくね、
刑事さん白井さん」
と川上は
ペコリとお辞儀をする。
「安心するといいよ、
大船に乗った気で
いなさい。
ところで小川さんは
随分反対していたが
いいのかね?」
「いいのよ、
ただの心配性みたい
なんですから」
川上は涼しげな顔で
ニッコリ言った。
そんな会話の中、
白井はいつの間にか
横になっている。
「じゃあ、
そろそろ寝ましょうか」
そう言うと
川上は電気を消し、
白井の隣に行くと
並んで横になった。
続いて田崎も横になった
だが、
横になるといっても
田崎の場合は
寝るフリで、
白井を見張らなくては
ならない。
張り込みなどで
よく丸一日
起きつづけたことは
あるが、
今の状況は
横になりながら
見張るという
過酷なものである。
田崎の疲れが限界な上、
カーペットの暖かさが
睡魔を呼ぶ。
とても苦しい状況である
(まったく
横になりながら
眠いのに寝られない
というのは、
辛いものだね…)
と田崎は思った。
とにかく
こうしていれば
体だけは休める。
気力だけで
田崎は寝ないように
心がけることにした。
しかし、
しばらくしてから
ゴソゴソと
物音がし始めた。
(白井の方からは
音がしない、
ってことは……)
と思ったら、
話し声が聞こえた。
「白井さん、起きてる?」
小声であるが、
なんとかその声は
聞き取れた。
間違いない、
川上の声である。
すると
白井は横になりながら、
川上の方に向きを変えて
答えた。
「起きているが………
なんだ?」