雪情
【捜索ー4】


そう言われれば
確かにそうである。






一見おしとやかそうに
見えたが、

女性が猟師をやるのは
珍しい。






猟師は
動物を撃つのは可哀想、
と言っていたら
できないことである。







「女性の猟師は
一般的に珍しいですかな?」







「それはやはり
珍しいものですよ。

私も女性猟師を見たのは
川上さんが初めて
ですから」







「そうですか…
他には何かあります
かな?」







「あとは銃の腕は一流とか、

そんな蛇足くらいしか
ないですね」







あまりいい情報は
得られなかったが、

ないよりはマシである。







かといって
これで場所が
特定できるワケでもない









「川上さんの事なら
小川さんに聞けば
一番分かりやすいの
ですが……」






「それは分かっておるよ

しかし、
今の小川さんの状態だと
話す余裕もないだろ」






田崎はそう言い、
ため息をついた
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