雪情
【決意ー6】
田崎が言ったその時、
川上は一言発した。
「私のせいだ……」
それは小さい声で、
田崎には
聞き取れなかった。
「なんですと?」
「荻さんが
死んじゃったのは
全部私のせいよ!!」
そう大声をあげ、
ついに川上は
泣き出してしまった。
これを見た田崎だが、
かける言葉が
見つからなかった。
「あなたのせいでは
ありませんよ」と言って
やりたいのだが、
言えなかったのだ。
荻原は
一人で説得しに行き、
その帰りに雪男に
殺された。
つまり
最初から川上が小屋に
立て込まなければ、
荻原は殺されずに
済んだかもしれないのだ
そう考えると
一概には川上のせい
じゃないと、
つい言えなくなって
しまうのも、
仕方がないことである。
言っても
余計傷つくかもしれなく
誰も声をかける
様子がない。…が
「あんたのせいじゃない」
と珍しく
白井が川上に声をかける
「確かに
あんたがさっさと
小屋から出てくれば、
こんなことには
ならなかったかも
しれない」
それは
今の川上にとっては
言ってはいけない
ことだと、
田崎は焦った。
小川も
聞き捨てならないと
いった感じで、
今にも喰いつきそうだ。
しかし、
白井は話を続ける。
「だが殺したのは
あんたじゃない。
雪男が殺したんだから、
直接はあんたが
悪いわけじゃない。
悪いのは雪男だ」
「!!」
その言葉に
ようやく川上は
泣き止んだ。
川上にとって、
一番言ってほしかった
言葉に違いない。
誰もが
考え付かなかったことを
白井は一か八かで
言ったのだ。
これには
田崎も驚いている。
白井はそう言うと、
床に横になった。
そして、
静かに沈黙が続く
田崎が言ったその時、
川上は一言発した。
「私のせいだ……」
それは小さい声で、
田崎には
聞き取れなかった。
「なんですと?」
「荻さんが
死んじゃったのは
全部私のせいよ!!」
そう大声をあげ、
ついに川上は
泣き出してしまった。
これを見た田崎だが、
かける言葉が
見つからなかった。
「あなたのせいでは
ありませんよ」と言って
やりたいのだが、
言えなかったのだ。
荻原は
一人で説得しに行き、
その帰りに雪男に
殺された。
つまり
最初から川上が小屋に
立て込まなければ、
荻原は殺されずに
済んだかもしれないのだ
そう考えると
一概には川上のせい
じゃないと、
つい言えなくなって
しまうのも、
仕方がないことである。
言っても
余計傷つくかもしれなく
誰も声をかける
様子がない。…が
「あんたのせいじゃない」
と珍しく
白井が川上に声をかける
「確かに
あんたがさっさと
小屋から出てくれば、
こんなことには
ならなかったかも
しれない」
それは
今の川上にとっては
言ってはいけない
ことだと、
田崎は焦った。
小川も
聞き捨てならないと
いった感じで、
今にも喰いつきそうだ。
しかし、
白井は話を続ける。
「だが殺したのは
あんたじゃない。
雪男が殺したんだから、
直接はあんたが
悪いわけじゃない。
悪いのは雪男だ」
「!!」
その言葉に
ようやく川上は
泣き止んだ。
川上にとって、
一番言ってほしかった
言葉に違いない。
誰もが
考え付かなかったことを
白井は一か八かで
言ったのだ。
これには
田崎も驚いている。
白井はそう言うと、
床に横になった。
そして、
静かに沈黙が続く