雪情
【決意ー12】


こうして
田崎達は悩んでいるが、

一人だけ
幸せそうな
顔をしているのは
白井だけであった。





川上が出て行った時も、
目を開けることなく
眠っていたのだ。






白井は、
普段なら戸を開ける
小さな音にも
敏感に反応して起きるが

今回は
あれだけの騒ぎの中でも
目を覚ますことは
なかった。





それほどまでに、
白井は疲れ果てて
いたのだった。






そんなことも知らず、
田崎は呆れ顔をしながら



「まったく
いい気なもんだ…」




と白井を見て
そう呟いた

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