比丘尼の残夢【完】
「いやー、知らずに伝染病かもしれない病人の世話に寄越されるお前さんの方が可哀想。
先週まで世話してくれてたお婆ちゃんが死んじゃってさ。
慌てて探したんだろうね... しかし、まさかこんな子供が来るとはね〜」

「もぐもぐ。性奴隷じゃなくて良かったです」

なによりだ。


「あはは、そうね。それはあと2、3年後のお楽しみ!」

「ひぃっ」

「ま、俺が生きてれば、だけど」

サラリと悲しい事を言って、再び彼は笑った。

やはり全く病人には見えなかった。
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