比丘尼の残夢【完】
病気と言うからもっとひょろひょろの、青白くおとなしい人を想像していた。

やけに元気な、お兄ちゃんだとは。


「床掃除しといてくれる? ... あ〜、しかし若いねーちゃんが良いって言ったら子供寄越すかよ、...」

ご主人様はぶつぶつと呟きながら、トマトジュースを片手に奥へ行ってしまった。

この掃除が初仕事... 。

ごくり。



こうして、私とご主人様二人だけの生活が始まったのだった。
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