君とアタシのkiss☆

運命はあたしに与えた試練。

その試練を乗り越えなければいけない。

乗り越えなくては、いけないの・・・。

そこから、リョウジはあたしとあまり話さなくなった。

ヤス君とは相変わらず話しているけど・・・。

あたしは、周りをよく見ていなかった。

自分のことで、精一杯で・・・

その時は、ミナがヤス君とあたしが仲良くすることで

『やきもち』していることに気がつきもしなかった。

ミナは少し前、あたしにこう言った。



『ホノちゃんは、リョウジくんのことが好きなんだよね?』

一瞬、戸惑ったあたしは“否定”を忘れて

『なんで?』

と聞いてしまった。

ミナは勘違いしたのだろう。

あたしは、そのときもちろんリョウジのことが好きだったし、否定することも何もなかった。

・・・はずなのに、あたしはすぐに言えなかった。

あたしはしばらくして、こう言った。

『なんで、そんなこと聞くの?』

とっさに出た言葉だった。

そのときのあたしって、バカだなぁって・・・。

あたしのせいなんだよ。

全部。

友情を壊したのも、

絆を浅くしたのも、

全て

あたしのせいだ・・・。

それから、ミナとあたしは話さない日が続いた。

何日がたっただろう?

あたしは、ミナとずっと話さなくても平気だった。

ミナなんて、あたしにいらない存在なのかな?

ミナはあたしがいなくても、平気なんだ。

笑ってる。

笑ってる。

大丈夫だって言ってる。

これも、試練?

これは、運命って呼んでいいものなのかな?





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