君とアタシのkiss☆

トモはあんなことを言っていたけど、あたしは分かっているよ。

まだ、諦めていないんでしょ?

ごめんね。

見ちゃったよ。

あたし・・・。

トモのペンケースから消しゴムを借りようとしたとき、

ポロッ...

『あれ~何コレ』

出てきたのは、くしゃくしゃに丸まった紙。

あたしは面白半分に開いてみた。

するとー・・・

『え・・・』

あたしは声を失った。

その紙を、あたしは見ないフリしてまた丸めた。

知らなければ、どれだけよかったか。

分からなければ、どれだけ苦しくなかったか。

“ヤス←ミナ
   ←トモ悪??”

ふざけて書いたのだろう。

ううん。

まだ、諦めつかなかった。

違う。

本当は、まだ好きなのに言えない自分に嫌になったのかな?

あたしは本人じゃないから分からない。

いつも、関係のない目で見ていた。

あたしには関係ないことだと思っていたから。

そう、思わせていたから。

それが分かったとき、あたしが苦しむと同時に誰かが傷つくことを知らなかったんだ。

あたしは、

最低な人間だ・・・・。

何度消えてしまいたいと思っただろう。

何回傷ついて傷つけたんだろう。

数え切れないよ。

ごめんね。

ごめんなさい。

あたしはまた、

強くなるーーーーー・・・。





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