幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜


「足首痛ぃですぅ―」



そう言って腕にギュッと抱きついてくる



はあぁ―…



さっきの手前、また押し返すわけにわいかないしなぁ―…



「改札口まで送るから。」



「改札口までですかぁ?」



は?何がいいたいわけ?



「今日、実家に帰ろうと思ってたんですよ〜。あたし、独り暮らしだから〜。そこが駅から遠くて〜。」



つまり……



「足挫いたのに、1人で帰れませ〜ん」



送っていけって言ってるわけ……?




「わかった…。場所どこ?」


「ここです〜」



手帳に書いてある、自分の家の住所を見せてきた



「こっ…ここって!隣の県じゃんか!!」



「はいっ♪」




マジかよ………



こいつ、県外受験者なのかよ……


今から行って、帰ってくるの確実に夕方だろ……



でもケガをさせたのは少なくとも俺の責任でもあるわけだし……



「先輩〜。電車来ちゃいます〜」



「あっ、あぁ!!」



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