幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
「彼氏ですっ!彼氏とデート!!」
これでこの人もきっと居なくなって……
「でもその彼氏さっき電車乗ってたよ?」
「えっ…」
な、なんで電車?
「えっと…確か、2年で有名な神谷だったかな……?」
なっ…なんで紗月ちゃんと……
「……帰る」
「は?」
「帰るっ!!」
雨の中に出て走り出す
「ちょっ!ちょっと待って!!」
がっしり握られた腕
「ちょっと!離してください!!」
「これ。」
頭の上にさされている傘
「いいです!いりません!!」
その傘を押し返す
「いいから。もう濡れてるし、あまり意味無いかもしれないけど……。無いよりかはマシだと思うし。」