幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
「それは…、花音の近くにずっと棗がいたからじゃないの?」
「どういう意味だ…」
さっきのヘラヘラしていた面影なんて、一切ない……
こっちが本性か……
「だから、花音は棗が“幼なじみ”だから、好きになったんじゃないか。って言ってんの。」
花音ちゃんとも言わず、棗くんとも言わない…
思いっきり素で話し始めたな…
「例えば幼なじみが棗じゃなかったら。…そしたら花音は棗を選んだかな?」
「っっ…」
「本当はちょっと分かってるんじゃない?花音が棗にこだわってるのは“幼なじみ”だからだって」
何も…、何も言い返せない……