幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
選んだ道-花音Side
はぁ―…
朝から気が重い―……
紗月ちゃんには返事しないといけないし…
棗からは“朝は一緒に行けない”ってメールがくるし…
でも棗に会わないですむなら、よかったかもしれない…
今は会いにくい……
学校までの道のりはさらに足が重く感じた
「はぁ―…」
正門に入ってからまたすぐため息が出る
あたし、ため息付きすぎでしょ……
幸せが逃げていくよ……ってもう逃げ始められてるか―……
「おはよございま〜す。花音先輩♪」
甘ったるい声に身体がビクッと震える
「…紗月ちゃん……」
「そんな嫌な顔をしないでくださいよ〜」
ピタッとあたしにくっ付いて、話し始める
「朝から何の用?」
「怖ぁい〜」
何が怖いよ!あんたの二重人格の方が怖いわよ!