幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜


なに?!


なんでっ!?



そんな事を考えているうちに、さらに激しくなるキス


「んあっ…なつ!…んっ…」


あっ……


ヤバい…なんか意識が朦朧としてくる……


「んあっ―…あっ……はぁ―…、はぁ―…」




やっと離れた唇



でも身体の全ての力が吸い取られたような感じで、棗に身体を預けているあたし


「なつ…め…っ?」



とろーんとした意識のまま棗を呼ぶ



「………だよ」


「…え?今…なんて?」




「なんで勝手に別れるなんて決めてんだよ…」



今にも消えそうな声で、あたしの肩に頭をのせ、そう呟いた



こんなに弱々しい声…聞いたことが無い……



いつも自信たっぷりで、意地悪で…弱みなんて吐かない棗が、こんな声を出すなんて……



「勝手に決めてんじゃねぇよ…」



「……棗。…ごめん。ごめんね―……」




どうしたらいいか分からなくて…、ただギュッと棗を抱きしめた



< 216 / 376 >

この作品をシェア

pagetop