幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜


それから笑いながら逃げる棗を追いかけて学校に向かった



「はぁ―…はぁ―…はぁ―…」



「あっ、花音。今週までだったよな?昼休みの保健委員」



息切れしているあたしに対して、全く平気な顔を棗が向ける



なんか悔しい……




「ほら、何止まってんだよ。教室行くぞ」


「う……」


「花音〜っ!」



――バシッ


っッツ!!



いきなり叩かれた腰


「あれっ?♪そんなに強く叩いたつもりはないん……あぁ♪そっかぁ〜」



ニヤニヤ笑いながら美羽が話す




「そっかぁ〜―。そんなに激しかった……」


「それぐらいにしといてやれ」




救い船を出してくれたのは蓮


「えぇ〜だって花音、からかうの楽しいんだもん♪」


だもん♪じゃないでしょ!

「まぁ、確かにその様子だと、1日離してもらえなかったみたいだし―」



「なっ、なんだよ」




ジトーとした瞳で棗を見ながら言った



「ちょっとは手加減してやれよ?最近まで花音、処…」


「蓮っ!」


「あぁ、悪い」




絶対悪いなんて思ってないでしょ!



< 244 / 376 >

この作品をシェア

pagetop