幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
それから笑いながら逃げる棗を追いかけて学校に向かった
「はぁ―…はぁ―…はぁ―…」
「あっ、花音。今週までだったよな?昼休みの保健委員」
息切れしているあたしに対して、全く平気な顔を棗が向ける
なんか悔しい……
「ほら、何止まってんだよ。教室行くぞ」
「う……」
「花音〜っ!」
――バシッ
っッツ!!
いきなり叩かれた腰
「あれっ?♪そんなに強く叩いたつもりはないん……あぁ♪そっかぁ〜」
ニヤニヤ笑いながら美羽が話す
「そっかぁ〜―。そんなに激しかった……」
「それぐらいにしといてやれ」
救い船を出してくれたのは蓮
「えぇ〜だって花音、からかうの楽しいんだもん♪」
だもん♪じゃないでしょ!
「まぁ、確かにその様子だと、1日離してもらえなかったみたいだし―」
「なっ、なんだよ」
ジトーとした瞳で棗を見ながら言った
「ちょっとは手加減してやれよ?最近まで花音、処…」
「蓮っ!」
「あぁ、悪い」
絶対悪いなんて思ってないでしょ!