幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
「あたし!努力しますからっ!棗に相応しい彼女になりますから!だからっ……」
いつの間にかわからないけど、涙が溢れていた
嗚咽で言葉が詰まる
でもあたし…棗と一緒にいれるなら、どんな努力でもしてみせる
だから……だから……
「別れてくれなんて…言わないでっ―…」
泣いちゃダメだって分かってるのに…止まらない
「ごめん。花音ちゃん。花音ちゃんは素敵な女性だ…。だが…」
そう言って一枚の見覚えのある写真を見せられた
これっ…て……
棗が紗月ちゃんから奪ってバラまいた、保健室での写真
「これを、うちの探偵が調査して見つかってね…。何枚かは外部に流出してる。」
「っ……」
「悪いが、これはうちのグループに取って、相当の痛手なんだ…」
「で、でもこれは!!」
「何もないって言いたいんだろ?でもこの写真だけを見た、外部の人はどう思う?」
ピーンとした空気がはりつめる
「思い合ってる男女が、淫らな行為に及んだ…と考えるのが妥当だ……」
なっ!!
「しかも、場所が場所だ…。勉学の場所で…と思われるだけでも相当なイメージダウンになっている…」