幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜


「花音、わかってあげて」



「………っ」


わかってあげて!?




そんな言葉で解決するようなことじゃないでしょ!?



……でも



重い空気の中、頭を下げている棗の両親を見ると、あたしは何も言えなかった……



ただ……頷くことしか…できなかったんだ……



あたしは挨拶もしないまま、リビングを出て階段を上った



――パタン



部屋のドアを閉めたと同時に、何かが切れたように流れ出してくる涙



「っっ…ウゥッ―…」




足の力も入らず、ドアに凭れかかったまま、へなへなと座り込んだ




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