幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
そう思われるのが怖かった……
でも本当は、幼なじみに戻ってしまったら、あたしは棗をきっとずっと好きでいてしまう……
そう無意識のうちに思ってしまっていたんだ…
だったらこのまま幼なじみに戻らず終わった方がいい。
そう心ではわかっているのに……
なんで涙が出そうになるの…
なんで離れていってほしくないって思ってるの……
棗の顔が見れず手を握りしめ、うつ向いてしまう…
「だから、今日はっきり言っとく…」
っっ………
胸がギュ―と締め付けられる……
「俺は……」
「………」
怖い…聞きたくない……
「俺………花音が好きだ」
「…………え」
「幼なじみに戻るつもりはない。俺が望むのは“幼なじみ”じゃなくて花音が認める“彼氏”なんだ」
「………棗…」
「今までずっと好きでいたんだ。そう考えればあの時に戻ったって思えばいい。」