幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
「だから、誰に何て言われようと、俺は花音を諦めるつもりはない」
泣きそうな顔をあげられないあたし…
だから棗がどんな顔をしてるか見ることが出来ない
「好きでいるのは勝手だろ♪」
やっと涙を押し殺して見た棗の顔は、以前と変わらず優しくあたしを見ていた
「……っっ」
なんで…?あたしあんな酷い別れ方したんだよ…
最低な女なんだよ……
棗にならもっといい彼女が出来るのに……
なのに………
「俺、意外に執念深いから覚悟しろよ」
ニッコリ微笑みかける棗
でも…でもあたしは………
「帰って…」
「え……」
「帰ってよっ!!」