幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
好きだって言ってくれた棗に……
あたしに笑いかけてくれた棗に……
別れという道を選んだあたしは臆病者だった。
棗に釣り合ってないっていうなら、釣り合う女になればいい―…
ただ、それだけのことだけだったのに……
あの時のあたしには自信がなかったんだ―…
でも気持ちを素直にぶつけてくれた棗を見て、あたし…思ったの……
棗に釣り合うようになってみせるって……
「えっ…。好きなら棗にそう言えばいいじゃない?!」
「うん……。そうだよね…。でも今のあたしじゃ言えないの」
「なんで…?」
事情を知らない美羽が必死に訴えてくる
「ここじゃちょっと話せないから、屋上行っていい?」
「えっ、うん」
美羽の腕を引き、あたしたちは屋上に移動した