幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
「玲華さんは、他の女の人を想っている人と結婚したいと思いますか?」
「……えっ」
「な、棗っ!!」
一瞬にして静まり返った部屋
親父は焦っていて、玲華さんは意味がわからないという顔で俺を見てくる
「棗くん…それは一体…」
「いえ、何でもないんですよ!なっ、棗!」
キリッと俺を睨むようにして見てきた玲華の両親
そんな2人に焦ったのか、必死な親父
でも………
「俺は今日、この見合いを直接断るために来ました」
「棗っ!」
凄い怒りが通じてくる親父を他所に、俺は話しを続けた
「すみません。この話しはなかったことにしてください」
頭を下げながらそう言った
これで…、これで見合いは確実に終わる……
そう思っていた…
しかし、玲華から出た言葉は信じられないものだった