幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
こいつらもどうかしてる……
普通、自分の娘にわざわざこんなことを言ってる奴と婚約させるか?
「あっ、ですが相手の方には変な気を起こさないようにしていただかないとね」
手で口元を隠しながら、クスッと笑った
「変な気……?」
「もし、子供がほしいなんて思われちゃったら困りますから」
こいつ…本当に最初にあった奴か……?
つ―か、何結婚することで話し、進めてんだよ…
「じゃあ、棗くん?婚姻は来週にでも……」
俺って、こんな世界で育ってきたのか?
愛も何もない…こんな世界で……
「よろしいですよね?棗さん」
いい?
バカか、こいつ?
「いいわけないだろ」
「え?」
「誰がお前なんかと結婚するかよ。俺はあいつ意外と一緒にいる気はない」
勝ち誇った顔が、みるみるひきつる
「だ、だからその方は愛人として……」
「認めてやるってか?」
「えっ…えぇ―」
言葉を言い当てられたせいか、一瞬言葉が詰まる相手
「ふっ、何でお前が上から目線なんだよ」