幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
「なっ…めっ……もぉ―…無理」
世界が回って見える
絶叫系に乗ってばかりで足はふらつくし、目が回って視点が定まらない…
「はぁ―…花音はダメだな―。ほら、そこのベンチに座って少し休もうぜ」
「うん…」
ベンチに2人で座り、一休みする
「ねぇ、どうして遊園地に?」
「俺さぁ、遊園地って一回しか来たこと無いんだよね」
「え?一回だけ?!」
「そっ。親父とお袋と…。たったの一度だけしか……」
そう言った棗はなんか寂しそうで……
悲しそうで……
……心が痛んだ
「まだ小さかったから、あまり記憶ないんだけど♪」
でもすぐにいつも通りの笑顔をあたしに向けてきた
「だから、なんか懐かしくて…、わざわざ付き合わせて悪かったな」
「うぅん!全然!」
むしろ楽しかったし。