幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
「なぁ、花音。最後にあれ乗って帰らねぇ?」
棗の指差した先にある乗り物
「観覧車?」
「そう♪」
ニッコリ棗が笑った
「綺麗―っ♪」
観覧車に乗って、向かい合いながら座ったあたしたち
観覧車に乗ったら、あたしの方がテンションが高くなって楽しくなる
「なぁ、花音」
「ん?なに?」
「…俺の親父に、別れるように言われたんだろ?」
「……え」
なんで知ってるの…?
「なんで俺に話さなかったんだよ」
「だっ…だって……」
ちょっと不機嫌に言った棗に、涙が出そうになる