幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
「親父に何か言われた?」
「…っっ。あたし棗に釣り合ってないの……」
「は?何言ってんだよ。……もしかして…それ親父に言われたのかよ?」
「あっ…その……」
どうしよう…。言うつもりなかったのに……
これじゃ棗の親が悪く思われかもしれないのに…
あたし…バカだ……
「やっぱり親父に言われたんだな。」
「ちがっ!違うの!!」
「何が違うんだよっ!!」
狭い観覧車の室内に響いた声
「あっ…ごめん。怒鳴って…」
ふぅ―と息を吐きながら棗が頭を抱えた
「なぁ―花音、俺のこと信じられないか?」
「えっ。違うよっ!そうじゃなくて…」
言えなかった……
棗がご両親を嫌ってしまうんじゃないかと思ってしまって…怖かった……