幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
それから俺は授業に戻ることもなく、気づい時には屋上からチラホラ帰宅する生徒が見えた
何年ぶりだろ……
授業サボるの……
でも今は……誰にも会いたくない……
そのまま倒れこみ空を眺めた
ゆったりと優しい風に、雲が流れていく
「棗。」
「……美羽?」
いつの間に来たのか、俺を覗き込むようにして立っている美羽
「なぁ―にこんなとこでサボってるのよ!優等生が!」
「うるせっ……」
「ほら。カバン持ってきてやったから帰るよ」
そう言って俺の横にカバンをドサッと落とした
俺は何も言わずに立ち上がった