幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
校舎を後にして、いつもの道を帰った
「……なぁ。」
「なに?」
「……蓮と花音は?」
聞くべきかどうか迷ったが、やはりどうしても気になった
「あたし達より先に帰ったみたい。」
そう言って、ちょっと悲しそうに俺に笑いかけた
やっぱり一緒に帰ったのか……
「よかったな……。あいつら両思いだったみたいだし」
本当はそんなこと、全然思ってないくせに……
「強がりだよね―…。棗って……。」
「っっ!!」
何でも見透かされる……
「じゃあさ。あたしと付き合っちゃう?」
「………へ?」
突然言われた言葉に、つい足を止めてしまった
「なに止まってんのよ」
冷たくそう言い放ち、どんどん先に歩いていく美羽